食材コラム「かつお」
DAY | 2006年03月28日
鰹は、黒潮の贈り物とも言われ、南の海で生まれます。南の海で二年ほど経った鰹は、黒潮に乗って日本沿岸を北上します。3月頃には四国の高知沖に現れ、4月の桜が咲く頃には、駿河湾沖までやってきます。鰹は超高速で海の中を回遊しながら小魚を食べて太っていきます。この頃の春らしいさわやかな味わいの鰹を「初鰹」。
そして、そのまま北上して産卵のために、また南の海に戻ろうとします。そして9月ごろ三陸や銚子沖に揚がる鰹を「戻り鰹」。鰹ファンにとっては、戻り鰹が圧倒的人気。しかし、江戸時代にはこんなエピソードがあるらしいです。「女房を質に入れても初鰹」何ともぶっそうな詩ですね。1812年の記録が残っているそうです。初鰹の入荷はその年17本。このうち6本は将軍家お買い上げ。その他は有名料亭が3本、残りが市場。市場に入った初鰹の中の1本を3両で購入し、皆に振舞ったとか。この「3両」とは、現在のいくら位だと思いますか?貨幣換算すると、約3万円ほどですって!なんと鰹1本が9万円!!この初鰹フィーバーは江戸末期には落ち着いたようですが・・・。
ここで、鰹なので鰹節の話を少し。鰹という字は「魚」偏に「堅い」と書きます。江戸時代には「堅魚(かたうお)」と記されていました。それは、日本人が昔から鰹を干し物にしていたからでは?と言う説があります。古事記には「堅魚」の記述で残っているそうです。では、なぜ鰹節、という「節」がついたのか?鰹節はさまざまな方法で乾かしていくのですが、煙でいぶして作られることから「かつおいぶし」と言われていました。また、鰹節は松の節のように堅くて色が赤いため「1節、2節・・」と数えていたそうです。これらから鰹節の呼び名が生まれたようです。しかし、この鰹節は、はるかインド洋のモルジブがルーツと言われています。14世紀くらいには鰹節の製造・輸出の記録が残っているそうです。
鰹節を作るときは、あまり脂がのっている鰹は向かないそうです。そして、製造するのに半年以上もかかる鰹節もあるようです。さばかれた鰹を沸騰寸前のお湯で煮て、その後様々な方法で乾かし、最後はカビが発生しやすい部屋に入れカビをつけます。それを乾かしカビを取り除きます。これらのカビ付けの工程を数度繰り返します。もちろん、カビを付けない方法も。これは、一般的に花鰹といわれるタイプ。旨みが出ていて香りもよし。
地域や料理の目的によって、同じ鰹節でも使用する部位が違うようですね。色が薄く、透明できれいな出汁がとれる鰹節、コクがあってしっかりした味を出したいときの鰹節。築地の鰹節屋さんに行ったら、○○○を作りたいのですが、どの鰹節が良いですか?なんて料理名を言って、聞いてみるのも良いですよね。
鰹といえばたんぱく質。100gあたり114kcal、たんぱく質は25.8g、アミノ酸スコアも100点満点。今回は「カツオとオクラのタルタルサラダ」生ものなので、店内でのお召し上がりに限らせて頂きます。
トータル・ワークアウト
パーソナル・トレーナー 池澤 智

