食材コラム「蕨(わらび)」
DAY | 2006年05月01日
お正月明けの春の七草とは違って、この季節に自然の春の温かさと共に新芽を出し始める山菜。雪解けのフキノトウから始まり、セリ、ノビル、クレソン、ウド、タラの芽、ゼンマイ、ツクシ、タンポポ、ミツバ、タケノコ、ヨモギ、コゴミ、ウルイ、行者ニンニクなどなど・・・。皆さんはどんな山菜がお好きですか?私は、タラの芽が好きです。ウドはあまり好きな食べ物ではありません。
そもそも、昔は食べられる草の事を「菜(な)」と呼んでいました。この春の山菜は「苦い」ですよね。ただ、この苦味が人間(動物にも)にとって、とても大事な味なんです。長く寒い冬は、私たちは普通に活動していても、体内の細胞は冬眠状態に近いのです。その体内の細胞が目覚めてきて、また活発な状態になってくるのが、「春」。例えば、薬膳の世界でいうと、春は「肝」。肝臓そのものを表わすだけではなく、血の巡りや循環そのものを表わします。少し酸味があるものを食べることで体内の循環を活発にしていきます。また、体内で眠っていた細胞を起こして元気にしてくれるのが、この「苦」の味。動物も冬眠から目覚めると、木々の新芽などを食べてますよね。彼らは自然と苦い部分をきちんと食べているのです。「苦」は毒消しの効果もあるのです。要するに、最近流行のデトックス。冬の間、カラダにたまった老廃物などを体外に出してくれます。ただ、山菜はかなり精が強いです。当たり前ですよね、植物として、一番の成長点。あまり一気に食べ過ぎると、カラダが負けてしまいますので要注意!
もうひとつ、春の山菜は、「灰汁(アク)」を抜いてから料理します。その山菜ごとに灰汁の抜き方は異なります。灰を使ったり、米ぬかを入れたり、塩でよかったりと様々。ただ、最近のスーパーで購入する山菜は、みんなパックに入って栽培品。逆に灰汁がないように、食べやすいように育てられているのです。ちょっと、寂しいかな。この灰汁がない山菜はそのまま普通に野菜として調理してしまいましょう。今週のメニューは『ワラビと海草お刺身サラダ』。もちろん山菜にはたんぱく質は少ないですが、その分をお魚で摂りましょう。季節のワラビと共にバランス良く食べましょう!
トータル・ワークアウト
パーソナル・トレーナー 池澤 智

