タイムスリップ
DAY | 2007年05月18日
パーソナル・トレーナーの仕事を始めて今年で12年目になる。
トレッドミルで走る方の後ろ姿をもう何百人も目にしてきた。最近の人は脚が長い!いや、手も長い!そう、スタイルがいい!
『最近の人』それはどの時代から先の人のことを指すのか定かではないが、間違いなく渋谷の109周辺に歩く女の子たちは『最近の人』である。現代社会の美の定義は一昔前よりスレンダーになっているのだ。栄養が豊富に取れる食生活や、正座をしない椅子を利用する生活にその理由が垣間見られる。ちょっと極端かも知れないが、時は遡ること江戸時代なんて事になれば、栄養も豊富ではないし、正座ばっかりしていたのだから、どんな体型の人が存在したのだろうか? 小学生の頃遠足で行った太秦の映画村を思い出してみた。その町にあった家は、確かに玄関の扉は現在よりもずっと小ぶりだった様な記憶がある。しかたない、確かめに行こう。
そんな感じで、先週「太秦映画村」に行って来た。
映画村は江戸の町だけではなく、昭和の町、そして映画「大奥」、「男たちの大和」「憑神」の収録で使用されたセットや、使用された物品の展示もあった。そのタイムスリップの連続に心が弾んだ。
さて、さて、メインの江戸の町へ出てみることにした。
確かに入り口が小さく、小ぶりの家が立ち並んでいる!!「この時代なら、私(身長149cm)も普通の人だったのに・・・。そんなことを思いながら、町を歩いているとどうしても入ってみたい一般の家があった。家の外には干物らしき物がつるされ、近くにある井戸は、まるでスイカが冷してあることを想像させるような冷たさを感じ、その日の天気の良さが、かすかに差し込む日差しを作り、家の中には確実に3人親子が住んでいそうだった。うれしくなって、誰も居ない家の玄関をノックした。返事はないが、扉を開けたら、壁だった。。。「つ、作り物は、外見だけか・・・」がっかりした。食卓まで想像していたのに。仕方ないな。
江戸の町は小さかった。この時代の平均身長や平均体重もきっと小柄だったのだろう。何を食べていたのか? 江戸時代の食生活を調べることにした。江戸時代の典型的な食卓は、現代のヘルシー献立にも出てくる食卓に似ている。魚に野菜の煮たもの、お浸し、そして主食にはご飯と言う形だ。この時代はまだ牛肉や豚肉を食べる習慣はなかった。主なたんぱく質は魚や豆類から摂取していた。魚に関しては今日私たちが食べている物と変わらない。しかし、面白いのが、現在と江戸時代では、魚の位付けが随分違った。マグロやフグといえば、上中下の位を付けるとすると間違いなく上の魚だが、江戸時代はイワシと同じ下の位とされていたらしい。ましてやトロなんて、脂分が嫌われ、全然人気がなかったようだ。調理法もフライや、デミグラスソースをかけて食べるような洋食的志向がなかったことから、焼く、ゆでる、蒸すといったものだった。砂糖は相当高級品であったため、一般的に食卓に使われることはなかった。
それに、移動手段のほとんどが徒歩だったため、運動不足の人も存在しづらい。メタボリックシンドロームなんて症状には出くわさなかったのだろう。ましてや、ダイエットなんて発想もなかったはず。まぁ、着物を着ている限りスタイルなんてあまりこだわる必要がないように感じるが。。。
そうこうしているうちにお腹が空いて来た。江戸の町にあった「お食事処」にはいった。どんな江戸の食をいただこうかなぁ。と思った私だったが、本日2回目のがっかりが、、、そこはお蕎麦屋さんで、しかも、注文したざる蕎麦は通常の量の2倍はある大盛りだった。分量は江戸じゃないなぁ。心の中で思っていると、隣でカツ丼セットを食べていた人、目の前で牛丼と天ぷらそばを食べている人。ここは確実に「平成」だった。そういう私も食後にソフトクリームを頂いてしまった事実を懺悔しよう。
トータル・ワークアウト
パーソナル・トレーナー 池澤 智

