COLUMN  コラム

がんばる人①

DAY | 2007年09月26日


「がんばる」の定義は、人それぞれだと思う。でも、私がこのコラムで今から紹介する人は、きっとどんな「がんばる」の定義にも当てはまると思う。彼は、関西の芸人さんで身長が176cm、体重が133kgもある。(本人のプロフィールにはさばを読んで120kgと書いてあった。)そんな巨体で現れたのは、丁度今から3ヶ月前だった。関西のTV番組の企画で彼を3ヶ月で痩せさせる!というものだった。目標は体重100kgをきるということらしい。しかも、スレンダー(!?)になった彼は、大切な人にプロポーズをする。その名も「プロポーズ大作戦」というそのままのタイトルだ。 33kgの減量。それは小学生の子供の体重に匹敵する脂肪を落とさなければならない。そして忘れがちだが、脂肪を落とすためにも欠かせない、筋肉を大量につけなければその願いは叶わない。これは、、、大変だなぁ。

そう思っているうちに初日がやってきた。彼はここ最近全く運動をしていないらしい、いや運動ではなく、動作に当てはまるようなことすら行っていない様だ。私は一言「お家では、手の届く範囲にリモコン、お茶、雑誌、などあるタイプですか?」と聞いた。「うちに来られたことありましたっけ?」と言われた、、、笑えなかった。。。気を取り直し、トレーニングの重要性を話し、その日は今後の食事について話をした。 そして、次のトレーニングがやってきた。「今日は何を食べられましたか?」と伺うと、「こんにゃくゼリーしか食べてないんですよ!」どーだー!って感じ。。。「あの~、先日お話した、たんぱく質は・・・」「鶏はめちゃめちゃ食べてますよ」「どのくらい?」「いやーめちゃめちゃ!」だめだ。。。つかみどころがない。それでいて、体重は130kgになっていた。たった一日で-3kg。「やっぱ食ってないもんなぁ」ちょっとうれしそうだった。そんな会話で始まった3ヶ月前。でもこの時、食べないでもすぐに体重が落ちなくなることを、彼はまだ信じていなかった。そしてその事実は5日目にしてやってくる。体重が変わらなくなった。

結局、人は少量のエネルギーしか体内に取り込まなかった場合、その状況にすぐ順応し、限られたエネルギーで何とか生き延びようとする。理想の減量とは、沢山の筋肉を使い、以前より沢山食べても全てをエネルギーに変え、体重を落とせることだ。でも、よくある減量はエネルギーの元となる食事を減らし、カラダの中の余分なものをエネルギーにして取り除こうという考えから成り立つ。でもその余分なものをエネルギーにするにも、エネルギー源になる食事が必要だということは見落としてしまう。空腹も極限になると、待ち構えているスポンジみたいなカラダは摂取された水分をも吸収しようとする。水を飲んでも太るという状況がこれだ。つまり、カラダを長い冬眠に備えるような状況にしてしまう。そんな話をし、彼はやっと食事をしっかり取ってくれるようになった。勿論たんぱく質のみ。大好きなお米も甘いものも一切口に入れない。どんな誘惑にも負けず。そう3週間をやり遂げたのだった。

初めは、ベンチプレスにも自分の力で寝転がれなかったし、EFXも3分こぐだけで息が上がり、死んでしまうのではないか。。。と思うくらいだった。それが、3週間がたった頃、その状況からは脱出し、若干動けるカラダに、、、1時間のトレーニングも簡単にこなせるようになった。体重は124kgになっていた。約10kgの減量。でも、周りの人は「あまり分からないね。。。」なんてひどいことを言う・・・。さぁ、ここから-23kgの挑戦が続く。

彼の人生において、非常に大変だったこの3週間、最終日に彼はケビンにこう尋ねた。「これからがもっと大変なんですよね~?」と、ケビンはためらいもなく「地獄です」と・・・。そして本当に、本当に大変なことが、そして奇跡的なことが、、、感動の結果は次回のコラムに続く。。。

トータル・ワークアウト
パーソナル・トレーナー 池澤 智

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PROFILE

池澤智
いけざわ とも
PROFILE

トータル・ワークアウトゼネラルマネージャー&パーソナル・トレーナー
女優やモデル、アーティストなど多くの有名人やセレブの肉体改造を手掛け、高い評価を得ている。 その傍らトータル・ワークアウトの理論に基づいたオリジナルフードの開発も行い、店舗展開や著書など 幅広く活動している。

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